会長挨拶

第84回日本皮膚科学会東部支部学術大会
会長 川村 龍吉(山梨大学医学部皮膚科学講座 教授)

この度、第84回日本皮膚科学会東部支部学術大会を2020年8月22, 23日の両日、主催させていただくことになりました。当大学の主催は、2009年に島田眞路先生(現山梨大学学長)が第73回大会を開催されて以来、11年ぶりとなります。この様な機会を与えていただいたことは大変光栄に存じております。

今般の新型コロナウイルス禍の折、会員の皆さまにおかれましては未曽有の災禍の中ご苦労はいかほどかと拝察致します。山梨県内では現在も新規感染が相次いでおり、一向に減少する気配がないのが現状です。全国的な新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、日本皮膚科学会理事会から各支部総会での会食・懇親会を禁止する通達があったことや、各都道府県や各大学から外出・移動の自粛あるいは県外出張制限などさまざまな社会活動の自粛が要請されている状況を鑑み、また政府の新型コロナウィルス感染症対策本部の現在の方針を踏まえ、本学会をWEB開催とすることにいたしました。現地開催でのご参加をご検討いただいていた皆様にはご迷惑をおかけすることとなり、大変申し訳ございません。

今回のWEB開催では、同じくWEB開催にて先日成功裏に終わった日本皮膚科学会総会にならい、事前に参加登録・発表データ登録を行っていただいて、当日に登録発表データをビデオ・ポスター発表できるようにしたいと考えております。また、WEB上で視聴いただいた講演や一般演題、シンポジウムの単位認定ができる仕組みも考えております。さらに、Live配信はもとより、総会で要望の多かったオンデマンド配信もより多く組み込みながら、アクセス集中によるサーバーのトラブルをできるだけ防げるようにプログラム構成を工夫して準備を進めているところであります。WEB参加・発表をいただくには事前登録が必要ですが、現在のところ7月中旬ごろから事前登録システムを開始できるよう準備しております。詳しい開催時期や方法に関しましては本学会ホームページ等を通してお知らせいたします。

さて、近年の分子標的薬による新しい皮膚疾患治療法の登場とともに、様々な皮膚疾患の分子病態も凄まじい勢いで解明されつつあり、皮膚科学は今まさに新時代を迎えています。そこで、テーマは“新時代の皮膚科学”といたしました。私の専門である皮膚免疫が病態・治療に重要な役割を果たす4つの疾患群:アトピー性皮膚炎・アレルギー性皮膚疾患、皮膚がん、自己免疫性皮膚疾患、皮膚感染症それぞれの最新の分子病態・分子標的治療をエキスパートの先生方にup dateしていただく予定です。また、明日からの日常診療にすぐに役立つような「あっと驚く日常診療のコツ」というシンポジウムも用意いたしました。

学会が開催される夏に向けて新型コロナウイルスの新規感染者数が徐々に減少していくことが期待されていますが、一方で感染流行の“第二波”が危惧されています。我が国では、ワクチン開発に加えて、同ウイルスに有効な抗ウイルス薬の開発が国立国際医療研究センターを中心に精力的に行われていますが、特別講演では同センター研究所長の満屋裕明先生に様々なウイルスに対する薬剤開発の最先端についてお話しいただきます。また、緊急コロナセッションとしまして、テレビや雑誌など様々なマスメディアを通じてPCR検査拡充の必要性を説いておられ、今や“熱血学長”として知られる島田先生に、我が国の新型コロナウイルス対策の現状と課題についてご講演していただきます。

新型コロナウイルスの影響で大変な時勢ではありますが、ウィズコロナのスローガンのもと社会活動が大きく変貌する中、ご参加いただいた皆様が“新時代の皮膚科学”の幕開けを体感していただけるよう、教室員一同精一杯準備しておりますので、多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。